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話題の「離婚式」とは

離婚式とは、これから離婚する、あるいは、すでに離婚した夫婦が新郎・新婦ならぬ旧郎・旧婦として、家族や友人たちの前で再出発の決意を誓い合うセレモニーです。

離婚式とは、2009年頃から始まった注目のサービスで、申し込む離婚夫婦が増えてきています。離婚式を開催する理由は、もちろん気持ちの整理のためではありますが、それ以外の理由もあるようです。

ここでは簡単に説明し、式の概要も併せてご紹介いたします。

仙台の離婚式

なぜ「離婚式」が注目されているのか?

少子化や晩婚化などの要因で婚姻件数が減っていくなかで、離婚件数は2002年をピークに減少しているとはいえ、まだまだ高い水準を保ったままです。このような状況下で、50代以上の親世代の間にも「離婚は結婚の失敗ではない」「前向きな離婚」という考え方が広まり、離婚をひとつのイベントとして捉えるムードが生まれつつあります。

なぜ注目されるようになったかというと、離婚式を行うには、いくつかの意義があると考えられているからです。代表的なものは以下の通りです。

  • けじめをしっかりつけて、良い形で再スタートが切れる。
  • 通常、離婚原因は片一方から聞く場合が多く、主張に偏りがありがちなので「公式声明」が出される事によって混乱を避けられ、周りへの配慮に繋がる。
  • 公にすることでストーカー化を防ぐ働きがある。
  • 離婚した後は、お相手の方のご友人たちとも疎遠になってしまうことが多いようですが、離婚式を挙げることによって、関係も良好に保てるケースが多い。

つまり、離婚式で「離婚します。でも円満です」と宣言することで、周囲の人たちも、別れる2人とどのように付き合っていけばいいのか明確になり、良い関係を保ちやすいというメリットが考えられるのです。

また、離婚の条件として慰謝料・養育費・子供との面会などを設定したケースでは、その離婚条件を離婚式で読み上げて、離婚条件を守るように、離婚式参加者全員を証人にすることも目的としています。

離婚式
離婚を決めた夫婦が結婚生活にピリオドを打ち、別々の人生を歩み始めるための区切りの儀式。1990年代から、海外の事例が紹介されたり小説や映画の題材として取り上げられたりしていたが、近年、実際に離婚式を企画するサービスが誕生して話題になった。
離婚式が広く知られるようになったのは、寺井広樹・離婚式プランナーによる離婚式の事業化が大きい。大学時代の先輩の離婚式を企画したのが評判となり、2009年からサービスを開始したという。レストランなどに友人などを招いて離婚を報告し、会食する内容。夫婦最後の共同作業として結婚指輪を2人でハンマーでたたきつぶす演出がメディアで紹介され、話題を呼んだ。式をすることでけじめをつけて再出発し、互いの友人など周囲の人たちとの関係も良好に保てるという。中には、式をきっかけに離婚を思いとどまったケースもあるそうだ。
離婚件数が増加する中で、「離婚式」という言葉は、1990年頃からメディアに登場している。離婚に伴う親のいさかいが子どもに害を与えることから、円満な離婚の象徴として欧米や中国で行われている離婚式の事例が紹介されてきた。また、小説『離婚式』(三浦俊彦著、97年)、映画『Last Dance―離婚式』(向井寛監督、2001年)、テレビドラマ『あゝ!離婚式』(倉本聰脚本、04年)、小説『三月の招待状』(角田光代著、08年)などの作品で、離婚式が描かれている。

(原田英美  ライター / 2011年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

離婚式の内容

離婚式の中身の相談は離婚式プランナーの存在が不可欠です。結婚式ではウェディングプランナーと夫婦の三者が揃って打ち合わせが行われますが、離婚式では旧郎・旧婦のどちらかと離婚式プランナーの二人で打ち合わせが進んでいきます。

司会者からの挨拶

離婚式を行う夫婦が入場して離婚式は開始されます。離婚式に先立って、司会者(一般的には離婚プランナーが務める)から夫婦が離婚を決断した経緯について簡単な説明がなされます。

裂人(さこうど)の挨拶

結婚式では仲人が挨拶を行いますが、離婚式では裂く人として「裂人(さこうど)」が挨拶を行います。裂人は、夫婦の中を引き裂いた人物ではなく、旧郎・旧婦(結婚式で言う新婦・新婦)の共通の友人が担当することが多いです。挨拶では、夫婦二人の前向きな離婚を応援するような内容の話があります。

友人代表のスピーチ

旧郎・旧婦もしくはその両者の親しい友人が、結婚式のような形でスピーチを行います。

スピーチをする友人はほとんどのケースで旧郎・旧婦から離婚の相談を受けています。そのためスピーチの内容は離婚する夫婦のこれまでの関係や、離婚後も変わらず応援したいなど温かいものが多いです。

離婚届への署名捺印

参列者が見守る中で、旧郎・旧婦が離婚届に署名と捺印を行います。署名捺印が終わると、司会者が「離婚を誓うか?」という内容の問いかけを行い、旧郎・旧婦がそれに答え宣誓を行います。

結婚指輪をつぶす

結婚式では夫婦最初の共同作業として、ケーキカットが行われますが、離婚式では夫婦最後の共同作業として、結婚指輪を木製のハンマーでつぶす作業が行われます。

つぶされた結婚指輪が旧郎・旧婦の手によって掲げられると会場からは拍手と歓声がおこり、離婚式の中で旧郎・旧婦が一番晴れやかな表情をするのはこの瞬間が多いようです。

旧郎のブーケトス

結婚式の新婦によるブーケトスとは違い、離婚式では旧郎がブーケを投げる形でブーケトスが行われます。

ブーケトスに使用される花は、ユリオプスデージーです。この花の花言葉は「円満な関係」で、ブーケを受け取った人は次に円満な離婚ができるとされています。

離婚・再婚をポジティブにとらえる人が増加

一般的に、離婚にいたるプロセスは、精神的にかなりのストレスを感じさせるライフイベントです。離婚した当初は「もう二度と結婚などしない」と考える人が圧倒的ですし、子どもを抱えて離婚した場合は、「とても再婚を考える余裕はない」という人は多いでしょう。

しかし、「人口動態調査」を読み解くと、離婚した男性のうち約16%が1年未満、約42%が1~5年で再婚していることが分かります。

女性については、約13%が1年未満、約42%が男性同様に1~5年で再婚していることが分かります。

つまり男女とも約6割の人が、新たな結婚生活を離婚してから5年の間にスタートせていることになります。

こうした傾向は、結婚や離婚についての価値観の変化が大きな影響を与えており、最近耳にする「離カツ」という言葉にあらわされるように、離婚や再婚にポジティブに捉える人が多くなってきている実態を浮き彫りにした統計データだといえます。

離婚後の新しい人生を前向きに生きていくためにも、「離婚式」をご検討されてみてはいかがでしょうか。

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