個人を特定するモザイクアプローチとは?
ストーカーの手口である「モザイクアプローチ」とは?人気ユーチューバーやアイドルのストーカー被害には、このモザイクアプローチが関係しています。ここでは対策を含めて紹介しています。
時代も令和になり、スマートフォンなどの普及によってSNSの利用率は80%近くと言われています。SNSは手軽に情報を発信できる便利なコミュニケーションツールです。
しかし、普及に伴い、SNSで情報を発信することで、ストーカー事件に巻き込まれる危険性もありますので、ストーカーの手口と対策を改めて意識することが大切です。
SNSから個人情報を特定するモザイクアプローチとは?
近年ネット上で、住所や本名、出身校などの個人情報を調べ上げられ、トラブルになるケースが増えています。
ツイッターやブログで気をつけているつもりでも、ちょっとした情報を集め続けると個人を特定することができてしまいます。
例えば、写真に映った駅やビルなどの特徴的な建物はもちろん、鏡やガラスに映った景色や、最近では瞳に映った景色から居住地を割り出したストーカー事件が話題となりました。
このように、ネット上の情報を隅々までチェックし、その中で拾ってきた小さな情報を集めることで、個人情報を特定することを、モザイクアプローチと呼びます。
ネット上で住所特定をされやすい情報
たとえば、下記のような情報がモザイクアプローチのヒントになりやすいと言われています。
①自分がいる場所がわかる写真
・自宅の窓から撮った写真
・マンションの部屋の間取りがわかる写真
・マンホール(マンホールは市によってデザインが異なる)
・電柱(住所が書かれていることがある)
②郵便物などが写り込んだ写真
・受け取った宅配便の送付状
・年賀状
・回覧板
・レシートや領収書(店名から生活圏がわかる)
③地名や駅名、電車の路線の情報
・利用している駅の写真
④交友関係と遊ぶエリア
・いつも遊ぶ友人の名前や写真
・飲み屋やレストランなどの写真
デジタルストーカーへの対策
以上のように、名前や住所が分かる物はもちろん、駅やビルなどの特徴的な建物などが映り込むことには注意が必要です。しかし、瞳の映り込みまで計算するのはとても大変です。
そこで、デジタルストーカーへの対策として、2点ご提案いたします。
①SNSの公開範囲設定
Facebook(フェイスブック)などのSNSでは、自分の投稿をどこまでの人が見られるかを設定することができます。例えば、自分の「友達まで」や「友達の友達まで」などです。
情報を不特定多数に発信することができるのがSNSの良さではありますが、場合によっては情報の閲覧制限も必要だと考えます。
②SNSの画像は位置情報オフ
カメラやスマホで撮った画像には「Exif(エグジフ、イグジフ)情報」というデータが含まれていることがあります。
そのデータの中には、GPSによる位置情報や撮影日時なども含まれるため、安易にネット上にアップしてしまうと、プライベート情報が筒抜けになってしまう可能性もあります。
ツイッターやインスタグラム、Facebookなど、主要なSNSではアップロード写真のExif情報は自動的に削除されますので、そこまで気にする必要はありませんが、心配でしたら、スマホなどの端末の位置情報サービスをオフにしておくのが無難です。
③画質を下げる
SNSへの画像や動画の投稿は、スマホやアイフォンなどの携帯電話での撮影が中心だと思います。ここ最近のスマホ等のカメラは高画質の撮影が可能です。
そのため、画像から情報を解析されないように、画質を下げたり、ぼかしを入れたりなどの対策もご検討ください。