探偵はどこまで個人情報を調査できる?
「探偵に頼んだら、どこまで調べることができますか?」という質問が、当探偵社にも寄せられています。
そもそも、個人情報を入手することが違法に至らないかを簡単に解説、ご説明いたします。
探偵が個人情報を調べることは違法にあたるか
個人情報とは、「氏名や生年月日、住所など特定の個人を識別出来るもの」と定義されています。
2005年に個人情報保護法が制定され、さらに2017年5月に改定されたことで、個人情報の入手方法や取り扱い方法が変わってきました。
個人情報保護法は、インターネットの普及により様々な場面で活用される個人に関する情報の定義と、その取り扱い方法を明確にし、個人のプライバシーの権利を守る目的で制定されました。
探偵が個人情報を入手することは、法律で定められた調査方法で入手する限り違法ではありません(不正な手段で入手していれば、その時点で違法)。
また、そもそも個人情報保護法では、個人情報の入手は違法とはしていません。問題なのは、入手した個人情報をどう扱うかということです。
例えば、ストーカー目的で情報を必要としていると分かっているのに、依頼者に調べた情報を渡せば、それは犯罪の手助けをしたことになり違法です。宮城県でも、探偵社がストーカー行為の手助けをした疑いで逮捕されています。
ストーカー行為手助け疑い、探偵業の男逮捕
仙台南署は1日、依頼人の男(63)がストーカー行為をすると知りながら女性の住所を教えたとして、ストーカー規制法違反の疑いで、探偵業、桜田雅之容疑者(63)=宮城県名取市那智が丘=を逮捕した。
逮捕容疑は5月ごろ、仙台市太白区で、依頼人がストーカー規制法に基づく禁止命令を受けていることを知っていたにもかかわらず、女性の住所を教えた疑い。
同署によると、依頼人は10月16日、桜田容疑者から伝えられた住所を基に女性の自宅に押しかけ、同法違反容疑で現行犯逮捕された。男は同じ女性へのストーカー行為で過去に何度も禁止命令を受けている。
出典:産経新聞
対象者の金融機関の口座情報を調べることは可能か
銀行口座の調査を依頼する理由は色々あると思いますが、相手の資産状況を知ることで、慰謝料を請求しやすくすることや、返済に応じない相手の銀行口座を差し押さえる場合などに役立ちます。
そのため、一部の探偵事務所では、対象者の氏名と住所が分かれば、金融機関の口座を調べることが可能だと謳っていますが、しかしこれは違法行為に該当する可能性が高いです。
そもそも、金融機関は第三者への情報提供が法律で禁止されています。探偵が口座情報を調べること自体は違法にはなりませんが、本来、探偵に許されている調査方法では入手することはできないので、違法な調査による入手方法となる可能性が高いです。
もし、「違法」な調査を行った場合は、その探偵は犯罪者となるのは当然ですが、その依頼者も罰せられる可能性があります。
本当に必要な調査の場合は、弁護士に相談することをお勧めします。
探偵の調査は探偵業法に定められているものに限る
探偵ができる業務には限りがあります。その範囲は探偵業法に定めがあり、「尾行」「張り込み」「聞き込み」しかできないことになっています。ただし、ネット上で公開されている情報を調べる「データ調査」等は問題ありません。
そこで、探偵社に依頼をする前には、情報入手の方法が違法になりえないか考えてみてください。出来るかどうかは別の問題です。もし、判断に迷われたら弁護士に相談されるか、当探偵社「シークレットジャパン東北本部」までご相談ください。
探偵業法に則った、調査方法をご提案させていただきます。