【2018年度】仙台市、宮城県いじめ認知件数
2018年度のいじめ認知件数は過去最多
全国の学校で認知されたいじめの件数は、昨年度54万件を超えて、過去最多となったことが文部科学省の調査で分かりました。いじめの認知件数は、国が早期発見を呼びかけてから増加傾向が続いています。
いじめ認知件数の増加=いじめ被害者の増加?
文部科学省や各所の報告を読み解くと、「いじめ認知件数増加≠いじめ被害者増加」の関係にあるようです。
要するに、認知件数が増えたというのは、学校側が「今まで見過ごしていた、もしくは認めていなかったものを、いじめとして認めた」とも読み取れます。いじめを減らすために、学校側が取り組んでいる結果なのかもしれません。
また、不登校に関しても、いじめが原因だとは限りません。例えば、福島県の不登校児童生徒数が多いのは「原発事故の影響」、秋田県が多いのは「スマホ依存」の問題があるようです。
しかし、いずれにしても、いじめ、不登校、暴力行為の報告は想像以上に多く、今回の調査でも明らかになっていないいじめも多くありそうです。
子供を持つ親としては、常日頃から子どもとのコミュニケーションを大事にし、いじめの兆候や子の悩みに気付けるように心がけることや、親に相談しやすい環境づくりをすることが重要なようです。
宮城県、仙台市のいじめ認知、不登校の状況
文部科学省が公表した2018年度児童生徒問題行動・不登校調査で、東北では宮城の1000人当たりの不登校児童生徒数が3年連続で全国最多となったようです。
詳細は、河北新報の下記ニュースをご覧ください。
不登校、宮城が全国ワースト、いじめ認知は山形3位
文部科学省が17日に公表した2018年度児童生徒問題行動・不登校調査で、東北では宮城の1000人当たりの不登校児童生徒数が3年連続で全国最多となった。いじめ認知件数は山形が全国で3番目に多く、暴力行為は青森が島根と並んで全国で最も多かった。
東北6県と仙台市のいじめ、不登校、暴力行為の調査結果は表の通り。小中高校、特別支援学校のいじめ認知件数は17年度から7732件増加の計5万5548件。小中学校の不登校は計1万612人(1206人増)、小中高校の暴力行為は計5178件(1493件増)だった。
不登校の児童生徒数は宮城が2.8人増加の21.9人。前年度に続き、6県で唯一全国平均(16.9人)を上回った。宮城県教委は「東日本大震災が一因とみられる。学業や家庭に対する不安を取り除くことが重要だ」と分析した。
福島の不登校児童生徒数は東北で2番目に多く、過去最高となった。福島県教委は「東京電力福島第1原発事故の影響で、転校や将来的な進学を断念したことで不登校に陥るケースもみられる」と説明した。
前年度、全国で最も不登校者の割合が少なかった秋田は3.3人増の14.1人。秋田県教委は「スマートフォンなどにのめり込み、引きこもりがちになった子どももいる。社会状況の変化が反映しているのは確かだろう」と分析する。
いじめの1000人当たりの件数は、福島県を除く5県で平均(40.9件)以上だった。山形は前年度から37.6件増の91.7件。山形県教委は「各校が積極的にいじめを認知した結果。解消に向けた取り組みを進めたい」と説明した。
同じく前年度から8.6件増えた岩手県教委は「14%の学校がいじめを認知していないことが課題だ。認知に向け学校現場を支援したい」と指摘した。
暴力行為の割合は青森が前年度を6.2件上回る13.6件。青森県教委は「身体接触も軽微な暴力行為と捉え、深刻なケースに発展しないように働き掛けた結果だ」と述べた。
政令市別では仙台市のいじめ認知件数が前年度に続き2番目に多かった。不登校は3番目、暴力行為は4番目で、いずれも平均を上回った。
引用:河北新報