浮気相手への社会的制裁と復讐
浮気相手に社会的制裁を与える方法とは?
配偶者の浮気相手の存在を知ったら、ショックのあまり配偶者を奪った、不倫相手や浮気相手に社会的制裁を与えたいと思う人は多いです。
しかし、中には感情的になりすぎてしまい、新たなトラブルを引き起こしてしまうこともあります。怒りに任せた復讐は非常に危険で、方法によっては自分が犯罪者になる可能性があります。
浮気相手に正しい対応をしていくためにも、やるべきこと、やってはいけないことをここできちんと知っておきましょう。
①浮気の事実を相手の会社に報告する
浮気相手の勤務先を突き止め、どうしても浮気相手の会社に伝えて手助けをしてもらいたいなら、会社に内容証明を送ることは認められています。
もし不倫をしていたことを会社全体に知られてしまうと、会社内で噂が広がり自然と退職に追い込まれるケースが多いです。
また、不倫は会社の風紀を乱すと考えられて、すぐに懲戒処分になる可能性もあるかもしれません。ただし、注意が必要です。
やり方を間違うと、違法行為になる恐れもあり、浮気された被害者である自分が名誉棄損やプライバシーの侵害で訴えられる可能性もあります。
内容証明書を会社に送る場合でも、「個人宛て」「親展扱い」で行うことが重要です。もし、「個人宛て」「親展扱い」で郵送しなかった場合、名誉棄損に抵触してしまう可能性もあります。
また、会社に浮気や不倫の事実を伝える方法としては、相手の職場に直接押しかける、電話する、写真を送りつけるなど様々ですが、このようなことを行った場合、こちらも名誉棄損罪に抵触する可能性があります。
不倫があった事実を会社の同僚など不特定多数の人に知らせる行為を行うと、名誉棄損になり、逆に訴えられることもあります。
(名誉毀損)刑法 第230条
- 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
- 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
②SNSで拡散
ツイッターやSNSなど、ネット上で浮気相手の実名を挙げて「○○は私の夫(妻)と浮気をした」などと公表、拡散した場合は、名誉棄損・侮辱罪・プライバシーの侵害に抵触します。
「実名で誹謗中傷」した場合は、ほぼ確実に名誉棄損や侮辱罪などに問われますので注意が必要です。逆に、実名など個人を特定できる情報を公表しなければ、名誉棄損に抵触することはありません。
(侮辱罪) 刑法 第231条
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。
③浮気の事実を相手の家族に報告
浮気があったことを、浮気相手の親族や家族に報告するという方法もあります。浮気が両親や親族にバレるということは、精神的にかなりのダメージを与えることができると思います。
また、浮気相手にも配偶者がいて、いわゆるW不倫だった場合は、相手のパートナーにも浮気の事実を知らせて、相手の家庭も崩壊させるといったことも可能かもしれません。
しかし、実はこれも「名誉棄損」や「プライバシー侵害」の罪に接触する可能性があるので注意が必要です。
ただし、浮気相手の両親に相談しに行くのが復讐や仕返し目的ではなく、浮気をやめさせる目的であれば問題ありません。
離婚することが確定している場合、浮気相手の親に伝えてしまうと嫌がらせ行為と見られてしまい罪に問われる可能性があります。
④法的な措置を取り慰謝料を請求を検討
以上のように、浮気相手に社会的制裁を与えようとすると、違法行為を行ったり、逆恨みを受けたりといったリスクが伴います。
配偶者に浮気された上に、さらにその浮気・不倫相手に訴えられたとなれば、そのショックは計り知れないと思います。残念ですが、浮気や不倫は犯罪でありません。
「名誉棄損」などは刑法で処罰される違法行為ですが、「不倫」は民事上の不法行為という扱いです。
しかし、不倫をしていたことが証明できれば、不倫相手に不倫慰謝料の請求をすることが可能です。不倫の慰謝料は、離婚に至らない場合でも、不倫相手にのみ請求することも可能です。
不倫があったことを証明するには、一般的に「肉体関係があったことを証明できる映像」が必要になります。LINEやメールのみでは不倫の証拠として認められないことが多いです。