宮城県内で教員が不足?
宮城県内の公立小中学校で教員が不足?
宮城県内の公立の小中学校で教師の数が必要な定数よりも少ない学校が増え、昨年(令和1年)、不足している教師の人数が100人を超えたことが分かりました。
これは県教職員組合(県教組)が各学校に「アンケート調査」をして明らかになったものです。
それによりますと、昨年(令和1年)11月1日時点で、県内の公立の小中学校で実際に働いている教師の数が本来配置すべき人数よりも113人少ないということです。
県教職員組合によりますと、病気や出産などで休職する教師の代役となる臨時講師が見つからないということです。
このため、各学校では教頭が学級担任を兼務したり、校長が授業を担当するケースもあるという事です。
一方、文科省は教師の残業時間を月45時間以内に抑えるなどとしたガイドラインを作り、教師の働き方改革を進めていますが、県教組は現在の教育現場では実現が難しいと指摘します。
先生足りないSOS 欠員でも代替講師見つからず
宮城の小中学校、現場でカバー限界
仙台市教委が作製した教員採用のパンフレットなど。講師登録の減少で欠員補充が難しくなっている。
「宮城県内の小中学校で先生の欠員が深刻だ」。ある現役教諭からの悲痛な訴えが「読者とともに 特別報道室」に寄せられた。県教委と仙台市教委に聞くと、病気や出産、育児で長期休業した人の代わりとなる講師が見つからないなどし、一部の学校で人員不足が生じているという。今のところ児童生徒に履修漏れはないものの、授業が遅れるなどの影響が出ている。
仙台市立のある中学校では7月上旬、国語と英語を担当する教諭2人が出産や病気のため相次いで休業に入った。講師がすぐに見つからず、残った人員でカバーすることになった。
国語は2人の担当教諭が受け持ったが時間割はびっしり。日中の空き時間に授業の準備やテストの採点ができなくなり、夜遅くまで残業せざるを得なくなった。一部の学級は国語の授業を講師が見つかるまで見合わせ、他教科の授業を前倒しで実施した。
残った4人で対応した英語は、3年生で実施していた小人数指導に人員を割けず、中止を余儀なくされた。夏休み明けの8月末に国語の講師、10月1日に英語の講師がそれぞれ着任し、欠員はなくなった。
県教委と市教委によると、県内の公立小中学校では9月1日時点で107人の教員が不足。既に講師が見つかって欠員が解消された学校もあるが、年間を通じて教員不足は続く。
児童生徒数や学級数から算出する「基礎定数」は全学校が満たすが、東日本大震災で被災した子どもの支援、いじめ防止対策で教員を増員する「加配措置」も含めると定数を下回る。
県教委の担当者は「学年主任や教務主任が学級担任を兼務するなどし、児童生徒の学習に影響がないようにしている」と説明する。
現役教諭の一人は「自己都合や家庭の事情での休業は想定される事態。現場の頑張りで対応しているが、いつか授業ができなくなり、児童生徒に不利益を与える」と懸念する。
(田柳暁)◎難しい後任配置 厳しい勤務実態背景か
宮城県内では公立小中学校の教員に欠員が生じた場合、科目や勤務地などの条件を踏まえ、事前に登録された非正規雇用の講師を後任として配置する。以前は教員採用試験の合格を目指す若手、育児が一段落した教員免許を持つ女性が登録したが、近年は厳しい勤務実態を背景に登録者数が減り、後任選びが難しくなっている。
県教委によると、今年4月1日時点の講師登録は932人。5年前に比べて598人少ない。仙台市教委の登録数は同日時点で1179人。ここ数年はほぼ横ばいで推移し、伸び悩む。
県教委の担当者は「教員免許の取得者が減っている上、民間企業に人材が流れている」と分析。市教委の担当者は「長時間労働などの厳しい勤務実態が知られ、講師登録を敬遠する傾向がある」と指摘する。
このため、年度途中に欠員が生じると、学校は人海戦術で講師を探す。知り合いの教員経験者に声を掛け、講師登録をお願いすることも少なくない。
7月上旬に国語と英語の教諭2人が休業に入った仙台市立中も苦労した。ある教諭は「学校総出で講師の引き受け手を探した。多いときは数十人に打診したこともあった」と明かす。
講師登録の減少は、仙台市教委が教育の質向上を狙い、本年度、多くの講師を正規の教諭として採用した影響を指摘する声もある。講師が教諭として現場に出たため、欠員を補う要員が減ったという見方だ。
県教委は今後、採用試験の不合格者を対象に登録を呼び掛け、講師の確保に乗り出す。教職員課の担当者は「待遇は正規の教員とそれほど変わらない。一足早く教壇に立ち、現場を体感できる」とアピールする。
宮城教育大教職大学院の本図愛実教授(教育制度・経営)は「学校で代替の講師を探すのは限界があり、県教委や市教委のバックアップ態勢が必要だ。定年退職者に講師となってもらう手もある」と提案する。引用:河北新報
宮城県ではいじめの問題も深刻?
文部科学省が公表した2018年度児童生徒問題行動・不登校調査で、東北では宮城の1000人当たりの不登校児童生徒数が3年連続で全国最多と報告されています。
全国で同じ調査や集計方法とは限りませんので、一概に宮城県が全国で一番多い自治体とは判断できませんが、心配になる保護者は多いことと思います。
総合探偵社シークレットジャパン東北本部では、子どものいじめ調査として、 お子様の登下校中やSNSでのいじめや嫌がらせを調査しています。
探偵のいじめ調査で問題が見つかることもありますので、宮城県でお子様のいじめ調査は当探偵社までお気軽にご相談ください。